個人賠償責任保険は、日常生活の中で起きた偶然の事故によって、被保険者本人やその家族などが他人にケガをさせたり、他人の物に損害を与えたり、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償を受けることができます。また、保険会社によっては、国内だけでなく海外での事故も補償の対象になる場合もあります。
個人賠償責任保険に加入していると、どんな場合に補償を受けられるのか・受けられないのかを見てみましょう。
【補償されるケース】
●自転車走行中、通行人にぶつかってケガを負わせた
●水漏れでマンション階下の部屋を水浸しにした
●自転車を運転中に踏切内で立ち往生し、電車の運行を止めてしまった
このように、屋内外問わず日常生活で起こりうるケースが補償の対象になります。ただし、対象有無は保険会社や個別の事故内容によって異なりますので、確認が必要です。
●故意による事故
●ケンカによって相手にケガをさせたり、物を壊したりした場合
●他人への名誉毀損やプライバシーの侵害など、形のない無形資産
気をつけたいのが、個人賠償責任保険は、無形資産は対象にならない点です。
たとえば、他人のパソコンを壊してしまった場合、パソコン本体は補償の対象になっても、パソコン内に入っていたデータなどは補償の対象にはなりません。他人への名誉毀損やプライバシー・著作権の侵害といった不法行為も対象にはならないので注意しましょう。
ただし、補償の対象は、個別の契約内容によって異なりますので、保険会社に確認するようにしましょう。
また、これまで補償の対象ではなかった事故が該当事故の件数増加など時代の流れによって補償の対象になることもあります。
たとえば、「自転車を運転中に踏切内で立ち往生し、電車の運行を止めてしまった」というケースも補償の対象にする保険会社が増えつつあるものの1つです。ここ数年で、補償の対象を拡大している保険会社もありますので、ご自身が加入を検討している個人賠償責任保険の補償の範囲はどこまでなのかを確認してみるのもいいかもしれません。