トピックス 2025.01.26

労災保険とは?①

労災保険とは「労働者災害補償保険」の略で、労働者やその遺族の生活を補償するための公的な保険制度です。

仕事中や通勤途中に、ケガや病気・障害あるいは死亡となったときに、労働基準監督署から「労災認定」を受けることで、労働者(死亡時は遺族)にさまざまな保険給付がなされます。

保険料は事業主の負担で、労働者自身の負担はありません。

ケガや病気による通院や入院に関する公的保険として健康保険がありますが、労災の場合、健康保険は適用されず、療養費を自分で立て替える場合は「10割負担」となり高額になります。

しかし、労災保険は、健康保険に比べて自己負担がないことや休業時の手当が健康保険の傷病手当金よりも手厚い補償となっている点が特徴です。

労災保険は、仕事中の「業務災害」と、通勤途中の「通勤災害」の2つがあります。

【業務災害】

業務災害とは、業務上でのケガや病気・障害や死亡を指します。

例えば、工場の機械に腕を挟まれてケガをした・倉庫で検品中に製品が崩れて障害を負った・顧客からのクレーム対応でうつ病を発症したなどが挙げられます。

業務に関係のない原因でのケガや病気は該当しません。

業務災害により労災保険の給付を受けるには、業務と傷病等の間に一定の因果関係がある(「業務起因性」)と、業務を行う中で発生した傷病等であること(「業務遂行性」)を満たす必要があります。

【通勤災害】

通勤災害は、通勤途中で災害に遭った場合のケガや病気・障害や死亡などをいいます。

通勤途中の交通事故が挙げられますが、家から会社までの出勤時だけでなく、会社から家までの帰宅時の災害も対象となります。

「合理的な経路および方法での移動」が要件となることから、通勤途中の事故であっても、個人的な飲み会などに参加した後の事故は労災保険の対象外です。

日用品の購入などのための立ち寄りは認められています。

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