がん保険は、終身がん保険と定期がん保険に契約体系が大別されています。
・保険期間の違い
終身がん保険は、解約しない限り保障が一生続きますが、定期がん保険は決まった期間の保障となります。
定期がん保険の契約期間が満了した後も、保障を継続したい場合は更新が可能ですが、高齢になるほど保険料が上がります。また更新可能年齢には上限があり、一生涯の保障を受けることはできません。
終身がん保険は一生涯の保障を提供しますが、定期がん保険は保障内容や保険料を更新できるため、保障内容の見直しを前提とする場合に適しています。
・保険料の違い
終身がん保険の保険料は加入時から変わらず、定期がん保険の保険料は契約更新ごとに見直されて上がることが一般的です。
そのため、同じ保障内容で新規契約する際には、終身がん保険の方が月々の保険料が高く感じられることがあります。
がんはいつ訪れるかわからない病気ですが、年齢が上がるほど罹患リスクは高まります。
そのため、長期的なリスクに備えていきたいと考える場合に、高齢になっても保障を受けられる終身がん保険を検討する方も多くいらっしゃいます。
まずは、終身がん保険の主なメリットとデメリットを具体的にみていきましょう。
それぞれについて、詳しく説明します。
メリット1:がん保障が一生涯続く
終身がん保険のメリットは、被保険者が生きている間は一生涯がんの保障が続くことであり、年齢が上がるほどがん罹患率が上昇する傾向があるため、保障が継続される点が挙げられます。
一方、定期がん保険は保障期間が10年や20年などあらかじめ決まっており、保障期間が限定されます。
保険期間終了後は必要に応じて更新が可能ですが、保険料等は再計算となります。
メリット2:保険料は加入時から上がらない
終身がん保険は一生涯の保障が続き、加入時の保険料を払い続けることで、保険料が上がることは原則としてありません。
一方、定期がん保険は保険期間が定められており、更新時の年齢と保険料率で保険料が再計算されるため、保険料が上がる可能性があります。
メリット3:長生きリスクに備えやすい
日本人の平均寿命の増加と共に医療費の支出も増え、高齢になるほどがんの罹患リスクが上昇します。
そのため、長生きするほど医療費が生活費を圧迫する「長生きリスク」が高まります。
終身がん保険は一生涯の保障があり、長生きに備えておけるものですが、
がん通院給付金:がん治療のための通院で受け取れる
など、入院を条件とせずに給付を受けられる保障があるかどうかをしっかりと確認しておくことが大切です。
加入や見直しを検討する際には、通院による治療でもしっかりと保障を受けることができるかを確認するようにしましょう。
がん保険は、がんと診断されて所定の治療・入院・通院などをしたときに、給付金を受け取れる保険のことです。
がん保険は大きく下記2つに大別されます。
・がんの保障が一生涯続く「終身がん保険」
・あらかじめ保険期間が定められている「定期がん保険」
がん保険を検討する際には、どのような保障内容かだけでなく
「保障がいつまで続くのか」についても理解しておくことが重要です。
〜通院時:通院給付金が受け取れる〜
通院給付金は、病気やケガで入院した後や入院前後に通院治療を受ける際に受け取ることができる給付金です。
通院には医療費以外の費用もかかり、多くの患者が通院を行っているため、その負担を軽減するために通院給付金が重要です。
保険商品によって給付額や条件が異なり、入院・手術時だけでなく、通院治療にも対応した通院給付金が受け取れる商品を選んでおくと安心でしょう。
がん保険では、入院を伴わない通院でも通院給付金の対象となる商品も提供されています。
通院給付金を考慮する際には、商品ごとの給付条件を詳細に確認し、自身のニーズに合った商品を選ぶことが大切です。
〜手術時:手術給付金が受け取れる〜
手術給付金は、病気やケガの治療のために病院で手術を受けた際に受け取る給付金です。
近年、外来手術が一般的になっており、入院の有無にかかわらず支給される保険商品がおすすめとなっております。
手術給付金の金額は、入院給付金日額の倍率で決まることが多いです。手術の種類によって倍率が異なり、入院手術なら20倍、外来手術なら5倍などが一般的です。
一部の商品では、手術の種類にかかわらず一律の金額が支給されるタイプもあるので、加入時にどういった支払われ方なのかを確認するとよいでしょう。
手術給付金の対象は、治療を目的とした手術が前提であるため、美容整形などは一般的に含まれません。
また、手術給付金は一度の手術ごとに受け取れますが、複数回の手術や同じ手術の繰り返しを受ける場合については、保険商品によって異なる規定があるため、契約内容を確認することが重要です。